僕たちは、現在、カイナシティから次のジムがあるムロタウンに向かう船に乗船中。
因みに、僕のバッチケースにはバッチが2つ。フエンジムとキンセツジムのバッチ。
アスナさんもテッセンさんも強かったよな…

今、僕は潮風に吹かれながら、コリンクのブラッシング中。
あ、因みに他のメンバーはと言うと、ポッチャマとセレビィは個室でオセロをしていて、
エルレイドはモンスターボールの中で休んでいる。因みに、モンスター
ボールは個室の中。フライゴンは散歩してくるって言ってたから、多分その辺りを飛んでるはず。
…トレーナーがそんないい加減なことで良いのかよという突っ込みは禁止。

「そういやさ、ヒカルは僕と会う前は何してたの?」

ん…コリンクと出会う前か…
僕はゆっくりと口を開いた。

僕の島の住民はひどい野生のポケモン嫌いだったため、
街に野生のポケモンは全くと言っていいほど住んでいなかった。
僕は、学校でも成績はイマイチだし、運動もできる方ではなかったから、パッとしない子供だったんだ。
ただ一つ、独学で学んだポケモンの知識だけは誰にも負けないつもりだった。
まあ、トレーナーになるための勉強してるやつなんていなかったと思うけど。
何でトレーナーに必要なポケモンの知識を学び始めたのかはわからない。
なんとなくなんだよね。
僕には友達と言える友達もいなくて、ただ、ひたすら外の世界へ出ることだけを望んでいた。
そんな時だったんだ。君と出会ったのは。

「そうだったんだ…」
「うん。ま、でも過去の事あれこれ気にしててもしょうがないからさ。さ、ご飯にしよう。
ここの所、ポケモンフーズばっかりだったから、何か弁当でも食堂で買ってくるよ。」
「本当?やったぁ!!」

僕はブラッシング道具をバックに仕舞うと、コリンクを肩に乗せて、個室へ戻る。

「ただいま!!今からお昼ご飯買ってくるからちょっと待っててね。」
「ねえねえ、ヒカル〜!!見て見て、僕の大勝利〜!!」

オセロの盤上を見ると……とっても悲惨な状況が。
いや、いくらなんでもやり過ぎじゃないのかな…

「『つつく』でつつきまくった後、『渦潮』で海に渦潮を作って、その中に突き落とすよ?」

…はい。ポッチャマは爆発寸前です。
放置しておくと、かなりまずい状況…かな…

「わーい、負け惜…」
「はいはい、二人とも勝った負けたでそんなに揉めない!!」

喧嘩勃発の前に、二匹をモンスターボールの中にしまって、強制的に隔離する。
モンスターボールって、こういう時便利だよね♪

「じゃあ、コリンク、留守番お願い。」
「ラジャー♪」

僕はバックから財布を取り出すと、食堂へと足早に向かった。
個室に戻って来た時には、フライゴンも戻って来ていて、みんな揃って食事。
セレビィとポッチャマの間の空気が険悪だったのは、言うまでもないと思うけど…
食事の後、二人のバトルが勝手に勃発して、モンスターボールに戻すのも一苦労。

そうこうしている間に、船は目的地、ムロタウンに到着。
賑やかさだけは誰にも負けない僕の仲間達。

さあ、ムロジムもみんなで頑張ろ!!

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