トウカの森を抜けた所で、ヒカルはサトシ達の旅から抜けた。理由は…

「『戦う→弱らせる→モンスターボールを投げる→捕まえる』この手順のどこが間違ってるの?」
「まあ落ち着きなよ、ヒカル。」
「そうだよ、焦ったからって、どうにかなるもんじゃないし。」
「そうそう♪まあ、ダメな時はダメだからさ♪」

そう、野生のポケモンが捕獲出来ないことだ。
ヒカルは島にいる間、独学でポケモンゲットに関してはかなり勉強したらしい。
それだけに、10回もゲットにチャレンジして1匹も捕まっていないければ、凹むのは当然だ。

「何か間違ってるのかな〜」

ヒカルは「トレーナーの心得」という本を取り出した。

「「「い…いつそんな本買ったの…」」」

三匹が声を合わせて聞く。

ヒカルはポケモンに関する知識は島で沢山得たので、並みのトレーナー以上はある。
ただ、知識だけではどうにもならないのがポケモントレーナー。
勿論、トレーナーなりたてのヒカルがそんなことに気がつくはずもなく。

「…あ、野生のケムッソ!!今度こそ!!まずは弱らせる!!ポッチャマ、バブル光線!!」

バブルこうせんがケムッソにヒットする。
ケムッソは体当たりで攻撃してくる。

「ポッチャマ、交わして!!」

ポッチャマはジャンプして体当たりを交わす。

「弱らせたから、モンスターボールを投げる!!行け、モンスターボール!!」

モンスターボールはぐんぐんケムッソに迫る、が!!
体当たりでスピードがあがっているケムッソに命中させるのは、プロ野球のピッチャーでも難しいだろう。
だから、ヒカルのモンスターボールが当たるわけもなく。
ケムッソはさっさと逃走。

「………………」
「ヒ、ヒカル〜そんなに落ち込まないで…」
「まあ、これで凹まないのも変だけどね!!」

セレビィ…いつもさりげなく核心をつく発言をする。まあ、言わぬが仏の場合が殆どなのだが。

「ん?あのポケモンは…」

薄い緑色の頭に、白い体。

「ラルトスじゃないか。こんなところに。」

ヒカルは図鑑を出して、ラルトスの生息地を確認するが…

「あれ?こいつ本来はトウカシティの東にいるポケモンだ。どうしたんだろう?」
「ラル、ラルラル、ラール、ラルラル、ラル!!」
「なんて言ってるんだ?セレビィ?」
「『私は、トウカシティに用事があって来てたら、ポチエナの群れに襲われてここで迷ってしまったんだ…』って言ってるよ。」
「そっか…じゃあ、仲間の所へ連れてってあげようよ。カナズミシティもカナズミジムも逃げないしさ。」
「「「賛成!!」」」
「じゃあ、早速、…ってええ!?」

早速、ラルトスを追っかけた張本人達…いや、張本ポケモン達か、のポチエナ達に囲まれている。

「…これって、かなりマズい展開だよね?」
「マズいも何も…って来たぁ!!」

ポチエナが体当たりを繰り出してくる。

「コリンクはスパーク、ポッチャマはバブル光線で迎え撃って!!セレビィは上空に飛んで、逃走経路をチェックして!!」

スパーク、バブル光線がポチエナの群れにヒットする。

「あったよ!!ボクがサイコキネシスで誘導するから、それに従って!!」

近くにあった枝がふわりと浮かび、飛んでいく。

「みんな、行くよ!!」

ヒカルはラルトスを抱きかかえ、セレビィの誘導に従って、逃げる。

追ってくるポチエナ達。
逃げるヒカル達。

「ポッチャマはバブル光線、コリンクは10万ボルトをポチエナ達の足元に!!」

バブル光線と10万ボルトで砂埃が立つ。

「はぁはぁ…もうここまでくれば大丈夫だろ…」

気がつくと、トウカの森の入口まで来ていた。

「せっかく連れてきてもらったのにこんなことをいうのもためらうんだが、貴方達、旅をするポケモントレーナーだろう?
一緒に旅をしたいと思うのだが。貴方みたいに他人の為に一生懸命頑張るトレーナーには今まであったことがないのだ。」

見かけに寄らず、随分威厳ただよう喋り方だ。

「…それでいいの?仲間の元を離れることになるだろうけど。」
「勿論構わない。そもそも私からお願いしているのだから。」
「じゃ、宜しくね。ボクはヒカル。こっちは仲間のコリンク、ポッチャマ、セレビィだよ。」
「こちらこそ宜しく頼む。」
「じゃ、行くよ。」

ラルトスに軽くモンスターボールをあてる。数回揺れて、とまる。

「ラルトス、ゲット!!」
「良かったね!!ラルトスゲット出来て!!」
「…なんか違う気がするけど、まっ、結果オーライかな♪」

そんなこんなで、再びトウカの森を抜けて、(途中で再びポチエナに襲われたのは割愛)カナズミシティへ向かうヒカル達一行だった。
結局、ヒカルが通常の方法でポケモンをゲットするのは、しばらく先の話になる…




次へ
戻る